同窓会、出会い、現実の/ネット上の場所 – 9月1日 夜の部

この日は昼間は大学のサークル時の友人と会い、夜は大学の学科の同級生と同窓会として飲み、そしてその二次会では世代の離れた方お二人と新しく出会った。それぞれとても面白い話が伺えたので、昼の部と夜の部でエントリを分けて書いておく。で、このエントリは「昼の部」の続き。

 昼の部の話が面白かったのでついつい話し込み、幹事のくせに新宿の集合場所に遅刻する。しかしさすがわが学科出身の皆様は違う。私含め4人ともみんな遅刻する。気を取り直して予約しておいた店に向かうが、プリントアウトした地図をもってうろうろしても見つからない。歌舞伎町方面のあるビルの3Fと書いてあるのだが、地図のところに行っても関係ない店が入っている。エアコン室外機の水で水溜りができている路地裏、ネズミが走っていそうな路地裏を抜けて男4人で探すけれどもさっぱり見つからない。うわ、幹事大失敗と思っていると結局地図が間違っていて、角に対して90度回転させたところにあった。申し訳ないです。しかしどういうことだ。
 一次会の話は近況報告や「あの人どうしてる?」がメイン。私以外は勤め人一人、博士課程二人。千葉大の永井先生が日大に移られたのは日大が特別なポストを置いたためという話を聞く。雑用から解放されて比較的研究に打ち込めるのは確かに魅力的だろう。文系でその立場はとりわけ貴重なはず。あと司書余りの状況とかを聞く。公立図書館も派遣会社に委託しているところ多いもんな。アーカイブや情報の活性化、レファレンスサービスとかで司書が果たす役割って大きいと思うのだけれど…(1)。それからK君、君同級生のこと覚えてなさすぎ。(笑)

 二次会は勤め人の行きつけ「DESERT INN」へ( こちら )。砂漠だけに酒よりも水が高い店である。私は三回目だろうか。最初は4人だけだったが、後から出版関係の二人連れ―四十代、五十代とお見受けした―も来店された。女性がたいへん気さくな方で、お酒をご馳走になったり名刺を頂いたりする。ありがとうございました。
 そのお二人が来てからは談論風発といった趣で、石油とヨルダン~中東、アメリカと軍事産業、銀行と学閥などの話や、誰かさんの評判が飛び交う。finalventさんのエントリ(「極東ブログ: 米国の兵器産業が対外的に弱体化しているらしい」)を思い出す。勤め人の同級生が「『会社に入ったら最初は勉強に頑張ります』なんて言ってる新人はダメだよ」と言っていたのが印象的だった。何もできないのは分かってるけれど、給料泥棒にならないくらいにプロとして仕事しろということだろう。顧客から見ればもう会社の一員なのだ。

 そうそう、誰かさんの評判…というかけっこう微妙な評判だったけど(笑)、その話に関して先に書いた女性から「この店だからできる話」という言葉が出て、久々に飲み屋らしい飲み屋に行った私も共感するところがあった。というのもネット上にはまだそうした「場所の感覚」というのが無いからだ。有名サイトはあれども、ネットはまだテレビの延長線上で、そのあり方がプッシュ型プル型で違うといわれてもやはり「ディスプレイに表示されるデータ」という感覚が染みついている。情報は記憶に残っても、感覚に残るのはむしろPCのディスプレイだったりキーボードやマウスの操作感、PCの配置や周りに置いてあるもの、あるいは椅子と机の使い心地だったりする。典型的には一部のゲームがもたらすような時間を忘れる感覚、その世界への没頭というのはなかなかない。
 これは「バーチャル・リアリティ」とつながっていく話なのだけれども、そうした現状のネット体験での一種の感覚的乏しさを考えると、今よりはるかに感覚的なネット体験の可能性というのは十分にあると思う。体に染みつく場所の雰囲気を味わえる体験、もっと身体的な体験の可能性がまだ潜んでいるのではないか。それを先駆けているのがたとえばiPhone・Wiiなのではないだろうか。多分その時が来ればディスプレイはヘッドマウント型になるだろうし(2)、それこそ若干広い空間でWiiのリモコンのようなものを振ったり喋ったりしながらネットを体験する、ネットを生きる時代も来るのではないか。リンクを「扉」と名づけるのが比喩でなくなる時代。ただ個人と家族というのを考えると家族がいる私的空間ではそれは難しくて(はたから見るとちょっと怖いし)、防音つきで鍵がかけられるネカフェのようなところから始まるかもしれない。時計と連動しながらリアルの時間を教えたり、「お母さんが買い物から帰ってきます」「もうすぐ宅配便が着きます」という情報が画面のどこかに出るような視覚空間。むろんこれがネット体験のすべてになるとは思わないし、現実生活の全てを代替するなどという乱暴な話にはならないけれど、その時やっと現実とかなり近い意味での「場所」がネット上で生まれることになるだろう。

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  1. たとえば国会図書館が進めている「レファレンス協同データベース」など。 [戻る]
  2. ヘッドマウント型を飛び越して脳に電極挿してサイボーグ化…はちょっとまだないだろう。 [戻る]
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"同窓会、出会い、現実の/ネット上の場所 – 9月1日 夜の部" にレスポンスが複数あります。

  1. taketintin Mac OS X Mozilla Firefox 2.0.0.6
    2007/09/18 at 20:14:52 Permalink

    結局、同窓会は楽しい会になったみたいだね。
    そのころ俺は、某バイトでセコセコ働いてましたよ(T_T)
    皆さん元気だったなら何よりだ。

    こちらはというと、修論は進まず……ま、進める気力も乏しいのだけれどもね。。

    ともかく残り数ヶ月、お互い頑張りましょう!

  2. gamma_ut Windows XP Mozilla Firefox 2.0.0.6
    2007/09/19 at 11:08:05 Permalink

    どもです。

    この日は学会周りの話とかも面白かったかも?taketintin氏のサバイバルには欠かせないのでは…。(笑)

    論文、進まないね。taketintin氏と違って元々仕込みがないし、他の文献まとめが多い、それも社会学に半分足を突っ込んだ厳しいものになりそうです。それでも書きあがるか怪しいけど。

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