雑誌三点
2007/07/24 (火) 18:05カテゴリー: 本, 音楽
久しぶりに大きな本屋に行き、雑誌を立ち読みする。『考える人』の表紙はアンナー・ビルスマ。インタビューでJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲は単音の旋律なのにそれが不協和音を感じさせることがあると言っていた。バッハの曲がメロディーにせよリズムにせよ聴き手に予想させるものがあるからで、そのせいで聴衆はバッハの曲に引き込まれ、一種の不協和を感じることがある云々。ビルスマ、新録音のCDをこの前中古CD店で見つけたな。旧録音のほうが聴いてみたいけど…。TVで流れたらしい吉田秀和インタビュー(聞き手は堀江敏幸氏)の対談も載っていた*1。同じ棚に今月号の『パイパーズ』もあって、見てみると土気シビックの加養浩幸氏のインタビューが。兼田敏を評価していて思わずにやりとしてしまった。私も「パッサカリア」はもっと評価されていい曲だと思っている。吹奏楽コンクール的には辛いのかもしれないけど…というか「これやってて楽しいのか?」という曲が多いコンクールの不思議。ま、私の感性が鈍いだけか*2。それにしても佼成の兼田敏作品集ほしいなあ。
棚を移ってオピニオン誌のほうにふらふらと。今月号の『創』はあまりひかれなかった。ネットで聞いた佐藤良明「高学歴ニート大増殖 杜撰な「大学院重点化」こそ元凶だ」(『諸君!』*3 )を読む。ああ、そんな年齢じゃないのにと思ってたら自ら辞職したのか。教養部の解体、大学院重点化のトホホな顛末とその原因などが書いてある。東大が学部初年度教育に動き出しているので、外部の「教養者」(「教養家」「教養人」だったかも。失念。)を入れて知的好奇心を刺激すべきだという提案があった。大学院生、理系はともかく文系の行く先は…中国かインドあたりで職探しするのはどうだろうか。英語能力が前提だが、そのうち日本の人口が回復して戻ってこれるかもしれませんよ。あるいはそうした国向けにネットで講義するとか。まあ部外者になりつつある者の放言だが、彼らが培った能力と知識は一朝一夕に得られるものではないとも思っている。佐藤氏は新たに表象文化論学会*4を立ち上げて活動されているとのこと。なお大学院生の実態統計は『論座』の6月号*5で濱中淳子氏が調べていた*6 *7。しかしまたなぜ『諸君!』なんだろう。
*1:詳しくは 「考える人」の吉田秀和×堀江敏幸対談で驚いたこと: 横浜逍遥亭さんでどうぞ。
*2:追記: 「音楽が楽しい」よりも「そのメンバーと演奏するのが楽しい」ということも多いだろう。単純にそういう問題なのかもしれないが、中学校で強豪と言われるところの生徒が高校で音楽に・楽器に触れなくなることがあるとはどういうことか。[7/26]
*3:『諸君!』 8月号 asin:B000S0PPNE
*5:『論座』6月号 asin:B000PI3TLE
*6:d:id:gamma_ut:20070621#1182394897
*7:追記: 赤間道夫氏が文科省の調査を取り上げていらっしゃったので記しておく。 akamac book review - 037ポストドクター等の雇用状況調査
![考える人 2007年 08月号 [雑誌] 考える人 2007年 08月号 [雑誌]](http://g-ec2.images-amazon.com/images/I/21kW0mbii6L.jpg)





7 月 24th, 2007 21:44
Twitterでお世話になっておりますnachtmusikことCLAです。
「考える人」自分も書店で手に取りました。時間があれば購入して読んでみたいと思います。
加養先生はうちの母校(高校)にも教えに来てるそうでして…選曲がなんかソレっぽくてなんだかなーってな感じです。明らかに音楽的におかしい作品が流行るのが最近のコンクールの嫌なところですね。
7 月 24th, 2007 22:17
あ、これはご丁寧にありがとうございます。私は一冊も買ってないのですが…。改めて見ると表紙が良いな。最近切り詰め気味で・・・。(笑)
吹奏楽で永く演奏される作品というのはどれだけあるんでしょうね。グレインジャーやリードは残ると思いますが。いや、これは「現代音楽」というジャンル全体に言えてしまうのかな。私が余りそれらを解さないので「感性が鈍い」と書いた次第です。