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mixiともごもご、情報革命

2007/05/12 (土) 15:33
カテゴリー: web, 日々
kwout this!

もごもご」に登録してみた。マイページはこちら。mixiすら使いこなすのに大変だった(というか使いこなせてない、というかmixi使いこなすって何?というか使いこなす気がないだけ?)というのにTwitter以降のミニブログ系列を使えるのかというツッコミが来る予感がするけれど…。そしてよく考えるとITmediaのニュース(こちら)に乗せられただけのような気もしてきた。(笑) 使い方などはもご煮 (mogo2) 部さん(g:mogo2)にある「もごもごの楽しみかた」をご覧あれ。

 ところで以前私の知り合いの女性がmixi日記を一日百件更新しようとチャレンジしていて驚いたことがある。もちろんケータイからの更新で色々なところの写真を撮りながらアップして更新しているようだった。画像メインの更新ならそういうこともできるのだなあと感じる一方で、私の中にある違和感があった。今になって思い返せばその違和感は「それは日記じゃないだろう」ということだったのだと思う。もちろんこのブログもいわゆる「日記」ではないが(プライベートのことを書くことは比較的少ない)*1、少しは文章を推敲しているし、思ったことをそのまま書く・心の中をそのまま吐き出すというよりは文章が書くことを整理してくれているという面がある。私の文章術が稚拙だということ、あるいは単に前者の方法の持ち合わせがあまりに貧弱だということを別にしても、ある種の反芻がそこにある。

 しかし彼女の行動が示してくれたように、そうした回りくどいインプット-アウトプットのプロセスはネットにおいて比率を下げつつあると思う。心に浮かんだこと、思ったことをそのままアップできる状況。書き手の中で最低限のフィルターはあるけれども、「読む価値がある」などという修飾語を相手にしないような状況。そうした状況を意地悪く言えば「悪貨は良貨を駆逐する」ということになるし、「玉石混淆」が進む状況だと言っても良いのかもしれない(しかし私自身は必ずしもそれに反対しない)。「もごもご」はそうした流れを確実に促進するだろうし、mixiユーザー(あるいはモバゲータウンユーザー)の心をとらえる予感もする。SNSと違って開放的だということも検索というシステムにとっては決定的だ。そうした流れが喜ぶべきことかどうかは分からないし、ひょっとしたらこちらに見られる”Google2084″のような状況(ネタ画像だけど)の到来、あるいはGooglezonの到来*2に一役買うことになるのかもしれない。しかしこうした流れを止めるものもまた無いようだ。

 思えば心に浮かぶことをそのまま書くのはまさに『徒然草』だったのだが*3、それが「古典」になったのはなぜだろうか?吉田兼好がずば抜けた教養の持ち主で、鎌倉末期においても平安文法に近い文章を操ることができたということはあるだろう。そこに書かれた思想の奥深さ(その矛盾も指摘されているようだが)、文章の味わい深さ・面白さが人々の心を捉えたということもあるだろう。そうした傾向が明治以後の大学での『徒然草』の研究を多かれ少なかれ支え、それがまたアカデミックな権威になり、教育関係者・大学生がそれを有難がってきた、そしてそれが再生産されてきたということもあるだろう。それはそれで構わない。

 だがこうしたこと以上に『徒然草』になにかあるだろうか。そして古文を読み解くハードルがあまりに高くなっている今、多くの日本人が読み書き能力と表現者になるためのネットというツールを備えている今、心に浮かぶことをそのまま書く文章が溢れている。なるほどそれらはモンテーニュのいう”essais”ではない。おそらく「古典」にもなりえない。ではこの文章の群れ、日々増大するテクストの山はなんだろうか。これが、グーテンベルクに次ぐ情報革命がようやく到来しつつあるということだろうか。コミュニケーション自身のためのコミュニケーション。人間が文章になるということ。そして序文に書いたこととは違って『徒然草』の兼好は実際には相当推敲していたのではないか。最近そんなことを考えている。

*1:一方で「はてなダイアリー」は根本的に「ブログ」ではなくて「日記」だという指摘も目にしたことがある。記事単位での編集ができないなど。「ブログモード」にすれば変わるのか?

*2:GooglezonについてはこちらのEPIC2014参照。制作は2004年、訳者の方のコメントはこちら

*3:序文: つれづれなるまゝに、日暮らし、硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。

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