演奏会
2005/12/25 (日) 20:30カテゴリー: 音楽
早起きして電車に揺られること1時間。新宿から西武新宿線、小平で乗り換えて西武拝島線、玉川上水駅で下車。玉川上水を見に来たのではなく、「ロバの音楽座*1」という団体のライヴを聴きに行った。古楽器を使って子供たちも楽しめる音楽をやろう、という趣旨で活動しているグループとのこと*2。
駅から浄水沿いに歩き、着いた場所は団体の本拠地「ロバハウス」という建物。大きさは普通の一軒家くらいか。靴を脱いで入り、降りていくと洞窟を思わせるデザインの空間が。高さ4mくらいの空間は、座り込んで間を詰めた子供たちと合わせても100人も入らないくらい*3。しかしモダン楽器と比べて音量の小さい古楽器にはこのくらいの空間がちょうど良いのかもしれない。中世~バロック期にはこのくらいの空間で音楽が楽しまれていたはずだ。
演奏者というかパフォーマー5人の演奏は独自の世界をつくり上げていた。西洋中世音楽を下敷きにしつつも、幻想的な歌詞をつけて物語を作り出してオリジナルな曲を生み出す。童謡を大胆にアレンジする。アラブ風の楽器やリズム・曲調を取り入れる。ボディ・パーカッション、新聞紙など独自の楽器を使っているのも印象的。また客との近さ*4を強みに一緒に体操したりする演出もある。
そして言うまでもなく演奏技術も非常に高水準。使っていた古楽器を覚えている限りで列挙すると、まず管楽器は
- パンパイプ(音高の異なるもの2種。)
- リコーダー(ガークライン*5からバスまで。形がルネサンスタイプではなかったので、多分バロックピッチの楽器を揃えているのだろう。)
- ゲムスホルン
- ポルタティーフ・オルガン(持ち運びできる小型のパイプオルガン。右手で鍵盤を演奏し、左手で楽器についた蛇腹を動かして風を送る。)
- クルムホルン(アルト及びテナーorバスの2種。)
- バグパイプ
- セルパン
続いて弦楽器は
- リュート
- サズ(トルコの民俗楽器。発音の仕組みはリュート、ギターと同じ。)
- プサルテリー
- サントゥール(イランの民俗楽器。共鳴箱に横に平行して張られた多数の弦を打弦して音を出す。)
- ハーディガーディ
- ボウド・プサルテリー
- ヴィオラ・ダ・ガンバ(バス)
打楽器はおそらくアラブ風の太鼓、小型のグロッケンシュピールなどなど。他にもここオリジナルの楽器がいくつか。2時間弱でこれだけ出てくるので演奏者も曲ごとに楽器を持ち替えて演奏する。それがまたうまい。中世・バロック期の演奏家は一つの楽器しかできなかった人は少数派だったそうだが、それを実感させられた。リピーターと思しき家族連れが多く、子供たちも楽しんでいたようだったことも加えていい演奏会だった。
*1:公式サイトはこちら。出演しているCDで一番知名度が高そうなのは「ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル」(ポニーキャニオン)か。またNHK「おかあさんといっしょ」の「パンツぱんくろう」の音楽も担当しているとのこと。
*2:もちろん一緒に連れて行く子供はいなかったわけですが。
*4:ステージと客席は同じ平面に連続しており、しきりは無いに等しい。
*5:Garklein…日本でいうクライネソプラニーノ。「クライネソプラニーノ」は和製独語。




